MMPI(Minnesota Multiphasic Personality Inventory)とは

@ミネソタ大学のHathaway,S.R. and Mckinley,J.C.が1930年代末から開発を進めてきた質問紙法パーソナリティ検査(人格目録)である。

A550の項目があり、4つの妥当性尺度(?、L、F、K)と10の臨床尺度(Hs、D、Hy、Pd、Mf、Pa、Pt、Sc、Ma、Si)が基本的な尺度として設けられている。他に、数百にもおよぶ追加尺度が開発されている。

BMMPIの当初の目的は、精神医学的診断に客観的な手段を提供することにあった。
その後、目的はパーソナリティ叙述へと移行し、現在世界的に最も多く用いられる
パーソナリティ検査の一つとなっている。

Cそれに伴い、誤解を招きやすい疾患名を冠した臨床尺度は、現在、
尺度番号(第1尺度〜第0尺度)を使用するようになっている。

日本の現状

@海外(特に英語圏)での使用頻度、研究量に比して、日本において MMPI が普及しているとは言い難い。正式な公刊版である「 MMPI 新日本版」が公刊されてから約 15 年が経っている

A日本でよく用いられる心理検査にロールシャッハ・テストがあるが、MMPIは
実施・解釈がより客観的で、患者の負担もより少ない。診療報酬も、ロ・テスト450点、MMPI 280点(2008.2現在)と負担が軽くなっている。

実施法

@適用対象は、「15歳以上の、小学校卒業程度以上の読解力を有する人」(新日本版マニュアルによる)である

A550項目の文章に対し、「当てはまる(True)」か「当てはまらない(False)」かを回答してもらう。基本的には2選択だが、「どちらともいえない(Cannot Say)」という回答も許容されている。「どちらともいえない」の回答は9以下にすることが求められる。

B(質問項目サンプル:創作)
「色は、赤より青の方が好きだ」
「有名になりたいと思う」
「医者になってみたい」

MMPIの優れている点

質問への回答から、パーソナリティを多面的に(いろいろな面から総合的に)捉えることができる。この検査に対してどのような構え・態度で臨んだのかをとらえる尺度(ものさし)が用意されていることは、MMPIに特徴的な点である。

これは、外界に対してどのような対処パターンを取りやすいかという、パーソナリティのごく基本的な特徴を表している。さらに、パーソナリティの様々な側面を表す尺度(ものさし)が10個用意されており、より詳しいパーソナリティの特徴はこの尺度の組み合わせによって表現される。

質問への回答は具体的な数値で扱われるため、結果→解釈への流れがより客観的で分かりやすい心理検査であるといえる。

心理検査である以上、専門家が実施するのが望ましいが、検査を誰が実施したか(テスターが誰であるか)によって検査の結果が影響される程度が比較的少ない。

尺度

基礎尺度 妥当性尺度
■ ?尺度 (疑問尺度)
■ L尺度 (虚偽尺度)
■ F尺度 (頻度尺度)
■ K尺度 (修正尺度、対処尺度)

臨床尺度
■ 第1尺度:Hs(心気症)
■ 第2尺度:D(抑うつ)
■ 第3尺度:Hy(ヒステリー)
■ 第4尺度:Pd(精神病質的偏倚、精神病質)
■ 第5尺度:Mf(男性性・女性性)
■ 第6尺度:Pa(パラノイア)
■ 第7尺度:Pt(精神衰弱、強迫神経症)
■ 第8尺度:Sc(精神分裂病)
■ 第9尺度:Ma(軽躁病)
第0尺度:Si(社会的内向性)

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